告白 1&2‐synchronize love‐
家に帰り、部屋で着替えているとノックの音が響いた。
入ってきたのはお父さん。
スーツを脱いで、スラックス、シャツ、カーディガンといったラフな格好になると、お父さんは一気に若返る。
固い印象が、少し和らぐからかもしれない。
「ちょっといいか」
「お母さんは?」
「風呂に入った」
あたしは頷いてベッドに座り、お父さんも横に並んだ。
まずは沈黙。
お父さんの話したいことはわかってるから、あたしから口を開いた。
「びっくりしたでしょ」
「…ああ。どうやって、知り合ったんだ?」
「恭一から声をかけてきたの。深田恭一って名前、知ってるでしょって。あたしは全然覚えてなかったんだけどね」
近くにあったテディベアを手に取る。
このテディベアがなければ、あたしはきっとこの話を信じなかっただろうな。