告白 1&2‐synchronize love‐
「このテディベア、恭一がくれたんだよね。あたしはお父さんがくれたんだって思ってた」
「…最後に会った時にな。このクマを自分だと思って大事にしてくれと、恭一くんは言っていた」
「そっか…。実はこのクマの背中に縫い目があってさ。ほらココ」
お父さんに縫い目を見せて、それから手帳を取り、あの紙を見せた。
「クマの中に、コレが入ってたの」
幼い日の、恭一のメッセージ。
お父さんも知らなかったみたいで、驚いていた。
「…恭一くんは、いまになってどうして美緒に?」
「さあ…。そういえばそうだよね。あいつはただ、あたしに思い出してほしかったって言ってたけど」
あんなに軽くてくだらないことはペラペラしゃべるくせに、恭一は自分のことになると口を重くする。
きっと理由があるんだろうから、あたしは突っ込んだコトはあまり訊いてこなかったけど。
気づけば疑問だらけだった。