告白 1&2‐synchronize love‐
帰りのHRが終わって、コートを着て教室を出ると、ドアの外で三上くんが待っていた。
「行こうか」
「えっ?」
「バイト。店まで送るよ」
そう言って、先に歩き出す。
って、ちょっと?
三上くんちって、店とは逆方向じゃないの?
「い、いいよ三上くん! 遠回りになるじゃん」
「たいした距離じゃないよ。いいから、送らせて」
なんてさらりと言われてしまえば、それ以上拒む理由はない。
でもなんてゆーか…意外だ。
付き合ったとしても、三上くんはあんまり変わらず、こういう彼氏っぽいことはしないような気がしてたから。
「三上くんて、家に帰ったら何してるの?」
生徒玄関で靴をはき替えながら尋ねる。
三上くんはわずかに首を傾げた。
「そうだな…。本読んだり、グランパの散歩したり…」
「グランパ?」
おじいちゃんの愛称だっけ。