告白 1&2‐synchronize love‐
なぜか早起きしてしまったあたしは、寒さに負けて二度寝したりせず、そのままいつもより三つも早いバスで登校した。
予想通り教室には一番乗りで、冷え切った朝の空気に身震いしながら暖房をつけた。
すぐに窓がくもり始める。
12月に入って気温は一気に下がり、校庭の木には枯れ葉も残っていない。
あたしは窓際の自分の席に座り、ヒマをつぶそうとMDプレイヤーの電源を入れた。
ユウナ先輩がくれたMDを聴きながら目を閉じて、しばらくすると教室にクラスメートたちが入ってきた。
「はよッス酒井」
「おはよー美緒」
「後ろの方でダンナ見たよ~」
みんなと笑顔を交わしているとそんなことを言われ、あたしはイヤホンを外した。
窓のくもりを手で拭き取り、下を見る。
ちょうど生徒玄関に入っていく三上くんが見えた。
いつも通りしゃんとした姿勢につい笑みがこぼれる。
「朝から美緒がニヤけてるゥ~」
ユリたちに見られてからかわれてしまった。