告白 1&2‐synchronize love‐
「やだやだ~。クリスマス近いからってピンク振りまかないでよォ」
「ばか。何がピンクさ」
「クールな美緒が三上くんのせいでピンクにぃ~」
「ああもう、はいはい。ピンクですみませんね」
苦笑しながらふと視線を校門の方に向けると、予想しない二人組を見つけて驚いた。
学校一のイケメン、コータ先輩と…彼を好きだったというユウナ先輩が並んで歩いていた。
少し前まではちょっと険悪そうな雰囲気の二人だったのに、何があったのか談笑しながら玄関へと消えていく。
遠目だったけれど…けっこうイイ雰囲気じゃなかった?
「ちょっとォ!! いまのコータ先輩と、美緒と仲良い先輩じゃなかった!?」
あたしの視線を追ったらしいユリが、悲鳴じみた声で言った。
クラスの女子たちが『コータ先輩』というワードに反応して皆こっちを見る。
「美緒!! あの二人そういう関係なワケ!?」
「いやあ…聞いてないケド…」
女子に囲まれながら、あたしはユウナ先輩の身を案じた。
そしてコータ先輩には、モテるというのも大変だって、心底同情した。