告白 1&2‐synchronize love‐
ふたつのキス
――
―――――
昨夜散々悩んで決めたコーディネート。
クリスマスらしい、赤ベースのレトロチックな、チェックのミニワンピース。
グレーの短めなコート。
少しだけかかとの高いブーツを玄関で履いていると、お母さんがニヤニヤしながら背後に立った。
「おしゃれしてるわね~」
「そりゃ…デートだからね」
「ふふふ。前の、深田クンて子?」
「…違うよ」
お母さんの口からアイツの名前を聞くと、やっぱり複雑な気分になる。
「あら違うの? さすがお母さんの娘はモテモテね~」
「やめてよ、もう」
立ち上がり、トントンとつま先でたたきをける。
「彼氏なら、今度家に連れてきなさいよ」
「絶対イヤ」
「とうして~。いいじゃない。お父さんには秘密にしといてあげるわよ」
もちろん今日のコトもね、と笑ったお母さんに笑い返して、あたしは家を出た。
―――――
昨夜散々悩んで決めたコーディネート。
クリスマスらしい、赤ベースのレトロチックな、チェックのミニワンピース。
グレーの短めなコート。
少しだけかかとの高いブーツを玄関で履いていると、お母さんがニヤニヤしながら背後に立った。
「おしゃれしてるわね~」
「そりゃ…デートだからね」
「ふふふ。前の、深田クンて子?」
「…違うよ」
お母さんの口からアイツの名前を聞くと、やっぱり複雑な気分になる。
「あら違うの? さすがお母さんの娘はモテモテね~」
「やめてよ、もう」
立ち上がり、トントンとつま先でたたきをける。
「彼氏なら、今度家に連れてきなさいよ」
「絶対イヤ」
「とうして~。いいじゃない。お父さんには秘密にしといてあげるわよ」
もちろん今日のコトもね、と笑ったお母さんに笑い返して、あたしは家を出た。