告白 1&2‐synchronize love‐
あたしは自分から三上くんの手を握った。
彼は何も言わず、優しく握り返してくれる。
駅前の混雑の中を、そうして繋がって歩いていると、自然と心が通っていく気がした。
いや、そうでないと困るんだ。
どうしてここに来て、自分の心がグラグラと揺れ始めたのか、わからない。
どうしてこんなに、電源を落とした携帯電話が気になるのか、わからない。
見えない星の代わりに輝く、街路樹や店の看板のイルミネーションたち。
そのたくさんの明るさから逃げるように、三上くんは細い路地へと入っていく。
食事をする店を選んでくれたのは三上くんで、あたしはそこがどんな店でなんて名前なのかも知らない。
「どんな店予約したの? 洋食? 和食?」
「そうだな…。昔の洋食屋さんて感じかな」
「へぇ」