告白 1&2‐synchronize love‐


駅前の大通りから細道に入り、しばらく歩いた所にその店は、ひっそりと建っていた。

白い石垣に囲まれた、古い外観の一軒家。

三上くんの話しによると、大正時代に建てられた家屋を改装した店らしい。

庭の木々には街路樹のようなけばけばしい飾り付けはされておらず。

ただ玄関の前のウェルカムボードと、扉に飾られたリースだけが、控え目にクリスマスを演出していた。

扉を開き、中に入ると暖かな空気に包まれてほっとする。

正面の大きな暖炉では、薪がパチパチと音を立てて燃えていた。


「いらっしゃいませ。こんばんは、三上様」


白いセーターを着た三十前くらいの男の人が、三上くんを見て微笑みながら近付いてきた。

普段着のようだけど、ここのスタッフなんだろうか。


「こんばんは。盛況ですね」


コートを脱ぎながら三上くんはそう言ったけど、あたしの目にはそうは映っていなかった。

だってあたしたち以外に、お客さんは年配のカップルに若い女性同士など、四組しかいない。

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