告白 1&2‐synchronize love‐
「やってるよ。冬休み中に昼また来ようか」
「うん」
三上くんの第三の目発動だ。
本当に彼は、あたしの考えていることを正確に読み取ってくれる。
それはあたしのことを、よく見て、思ってくれているということだ。
なんだか急に照れくさくなってきて、我慢できずに立ち上がる。
そばの本棚を覗き、古い背表紙を目で追って、タイトルのない本を見つけた。
そこの棚は画集や絵本がたくさん並んでいて、その真っ白な背表紙の本も手に取って開くと、絵本だった。
「絵本もあるんだね」
なんとなくその本が気になって、席に持っていく。
すると三上くんが、
「あ。」
と短い声を上げ、細めの眉を寄せた。
この本、触っちゃダメだったとか?
「これ、見ちゃダメな本だった?」
「いや、いいんだけど…」
珍しく歯切れの悪い三上くん。
やっぱりこの本に何かあるのかな?