告白 1&2‐synchronize love‐
「それは…つまらなさそうだったってこと?」
あながち間違いじゃない。
学校なんて退屈だ、でもそういうものなんだから仕方ない。
態度には出していたつもりはないけど、そう感じていた。
さすが、優等生はよく見てる。
あたしは逆に訊いてみた。
「三上くんはいま、楽しいの?」
彼はメガネを押し上げ、切れ長な奥二重の瞳をすっと細めた。
「まあまあかな」
短く答え、さっさと行ってしまう。
「まあまあ、か…」
あたしの気分も、まさしくそんな感じだと思って笑った。
「おはよー美緒! なに笑ってんの?」
ユリが玄関に入ってきて、あたしの横で靴を履き替えながら尋ねてくる。
「何でもないよ」
「えーなになに? 絶対なんかイイことあったんでしょっ」
「何もないってば」
ユリに「吐け~」と首を絞められながら、あたしたちは混み合う玄関を後にして、教室へと向かった。