告白 1&2‐synchronize love‐
その背中に向かって、あたしは心の中で「ごめんなさい」と呟く。
やっぱり、昨日のことは彼には話せない。
秘密なんて作っても、ろくなことにならないとは思うけれど。
なんだかこわくて、言えなかった。
でも、恭一のライブのことは話さなくちゃいけない。
あたしの誕生日にやるというし。
何でその日なんだ。
三上くんに言わないわけにはいかないじゃないか。
もしかして、わざと?
まさか。
わざとあたしの誕生日にぶつける意味がわからない。
そういえば他のバンドと一緒にやるのか、単独ライブなのかもあたしは確認していなかった。
恭一からもらったチケットを、あたしはまだ一度も袋から出していなくて。
何だか緊張してしまって、チケットを見ないままなぜか今日持ってきてしまっていた。
今なら落ち着いてきたし、見てみようかと鞄を開けたところで、担任教師が入ってきてしまった。
仕方なく鞄を机の横にかけ、日直の声と同時に起立した。