告白 1&2‐synchronize love‐

そのヴォーカルが変わったというのは、あたしもかなりショックだ。


「新しいヴォーカルも悪くはないけど、ちょっとパパノらしさに欠けるってゆーかね~」

「昨日からずっとコレなんだよコイツ」


嘆くユウナ先輩に、コータ先輩が苦笑する。

そういえば、パパノのライブに行くと言っていたけど…。


「ライブって、昨日だったんですか?」

「そうだよ。パパノは毎年十二月二十四日にやるんだって。去年はなかったけど」

「それより美緒、あの金髪の人の名前は?」


なぜだかまた、ドキリとした。

昨日ライブがあったのは、パパノだけじゃない。

恭一のバンドもライブがあった。

イヴにライブをするのは、珍しいことではないんだろうけれど…。


「コータ先輩も昨日からそればっかじゃないですか」


ユウナ先輩があたしに抱きついたまま、コータ先輩を見上げて笑う。

どういうこと?

何の話し?

知らない内にユウナ先輩の腕を、きつく掴んでいた。

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