告白 1&2‐synchronize love‐
自然なカーブを描く眉がわずかに下がる笑顔は、男の人にしては可愛らしい。
カッコイイ上に可愛いなんて、どんな完璧男だ。
これなら学校のアイドルにもなるはずだ。
「じゃあしょうがないな。気がかわったら言ってよ」
冗談ぽくそう言って、先輩は音楽室を出ていった。
さすがモテ男。
去り際もイヤミがなくてカッコイイ。
一人残された音楽室で、あたしは感嘆の息をもらした。
「ああいうのをイケメンて言うんだね」
額に入れられ、壁にかけられた偉大なる音楽家たちに、同意を求めるようにして話しかける。
コータ先輩なら、彼らのようなクルクルの変な髪型になったとしてもカッコイイんだろう。
グラウンドからの生徒たちが遊ぶ声を聞きながら、そんなバカらしいことを思った。