告白 1&2‐synchronize love‐
ハルカさんはチケットを戻し、少しだけ笑みを見せた。
その笑顔の綺麗さといったら。
テレビで見る、どんなアイドルも女優もかなわないくらいで。
ブルーグレーの瞳に優しさのような色がにじみ、形の良い花びらのような唇から、小さな笑い声のような息が漏れ。
少女のそれより艶めいていて、美女のそれより可憐な笑顔。
あたしは見とれていた。
男の人なのにこんなに綺麗だなんて。
ずるいとか、うらやましいとかいう感情は超え、感動した。
「じゃあ来るんだ。彼氏も一緒?」
「え」
「一緒じゃないの?」
「あ…。まだ、わかんないです。行けるかどうかも」
「は?」
「………誕生日なんで。あたしの」
あたしの答えに、ハルカさんの笑みは跡形もなく消え去った。
高い鼻筋にもシワが寄るくらい、彼は眉を寄せて唇を噛む。
「そういうこと…」
不愉快そうにハルカさんが呟いた時。
境内の方からこちらに向かって、体の大きな男の人が走ってきた。