告白 1&2‐synchronize love‐

大きくなる存在

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あたしがコータ先輩に告白され、断ったという噂は、放課後になる頃には学校中に広まっていた。

さすが『超イケメン』は扱いがちがう。

友人たち(主にユリ)にはもったいないと責められ、廊下を歩けばたくさんの女子生徒から、ものすごい目で見られたり。

すっかり悪役みたいになっていた。


帰る前にトイレに寄って個室に入った時、ケータイが震えた。

メールだ。


『美緒ちゃん今日バイトは~?
          恭一』


あたしが『ない』と返してすぐ、トイレに人が何人か入ってくる音が聞こえてきた。

四人くらい…だろうか。

そんな大人数でトイレに来てどうするんだろう。

なんて考えていたら、トゲのある声が大きく響いた。


「マジムカつくんだけどー」

「っつーか何サマ?」

「あいつ前さァ、北川先輩もフリやがってさ。あん時も死ねブス、とか思ったけどー」


これは…あたしのコトか。

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