告白 1&2‐synchronize love‐
なんてことを考えていたら、三上くんはあっさりと首を横に振った。
「急に来ちゃったからね。遠慮させてもらうよ。今日はグランパもいるし」
「そう…? あ、じゃあ、あたしも一緒に散歩していい?」
「もちろん」
「これ、置いてくるから待ってて」
あたしは家の中に戻り、靴箱の上にもらった紙袋を置いた。
玄関からリビングにいるお母さんに声をかけて、また外に出る。
「お待たせ」
グランパの頭をわしわしと撫でると、不意に顔の前に黒い手袋が。
あたしがプレゼントした手袋を、また片方貸してくれるらしい。
「ありがとう」
「うん。リード持つ?」
「持つ持つ」
赤いリードを受け取る。
前みたいに急に引っ張られてバランスを崩さないよう、注意した。
でも結局、あたし手の上に、三上くんの手が重なって二人でリードを持つ形になる。
そして三上くんに促されるように、あたしとグランパは歩き出した。