告白 1&2‐synchronize love‐
ドキリとして、体が震えてしまった。
するとまた強く、抱きしめられる。
「大丈夫。何もしないから」
「…え?」
「酒井さんが嫌がることは、何もしないよ」
微笑んで、三上くんはあたしから離れた。
出窓に上ろうとしていたクインを捕まえ、タオルで濡れた体を拭く。
あたしはしばらく動けずにいたけれど、クインの毛が乾く前には元いたテーブルの前に座った。
「もうすぐ誕生日だね」
クインを解放して、三上くんもテーブルにつく。
「冬休みの最終日だ」
「そういえば…そうだね。気づかなかった」
「どこか行きたい所はある?」
何気なくそう訊かれ、心臓が跳ねた。
話すチャンスだ。
恭一のライブがあることを。
チケットをもらったことを話すなら、いましかない。
「あのね、あたし…」
「うん」
「あの……」
言うべきだ。
頭ではわかっている。