告白 1&2‐synchronize love‐
でも言葉は胸の辺りでつっかえて、出てきてくれなかった。
「…ごめん。考えてなかった…」
結局そう答えていた。
三上くんは微笑んで、「それなら」と提案してくれる。
「明るい内に、美野里亭に行こうか。前に昼間も行ってみたいって、言ってただろ?」
「うん。またあの三上くんの絵も見たいし」
三上くんのあの、青いバラの絵、あたしはすごく気に入っていた。
誕生日に描いてって言ったら、描いてくれるかな。
「じゃあその後どこに行きたいか、考えておいて。俺も考えておくけど」
「うん、わかった」
「じゃあ…少し休憩しようか。酒井さんのお土産、持ってくるよ」
立ち上がり、三上くんはトレイにカップを乗せて出て行った。
途端に静けさに包まれ、あたしはため息をつく。
「あたしは…どうしたいんだ」
情けない自分が嫌になる。
そんな風に沈むあたしの腕に、クインがすり寄ってきた。
驚いた。
恐る恐る、彼女の頭を撫でてみる。
逃げない。
まるで慰めてくれているような気がして、あたしはたまらなくなり、小さな体を抱きしめた。