告白 1&2‐synchronize love‐
1月15日
――
―――――
16才になったあたしは、何も変わらないまま、成長もないまま、朝を迎えた。
「美緒、今日は彼氏と出かけるんでしょう?」
お父さんが会社に行ってから、朝ご飯を食べるあたしにお母さんがそう訊いてきた。
「うん。昼過ぎに出る」
「帰りは? 遅くなるの?」
「……わかんない」
レタスのサラダにフォークを突き刺しながらうつむくあたしを見て、何を勘違いしたのかお母さんはニヤニヤ笑う。
「じゃあお父さんには、うまく言っておいてあげるわ」
食後のコーヒーを飲みながら、向かいに座るお母さんは楽しそう。
娘の気持ちも知らないで。
でも仕方ない。
こればっかりは、お母さんに相談もできないんだから。
あたしの心惹かれている相手が恭一でなければ、きっと話しただろうけれど。
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16才になったあたしは、何も変わらないまま、成長もないまま、朝を迎えた。
「美緒、今日は彼氏と出かけるんでしょう?」
お父さんが会社に行ってから、朝ご飯を食べるあたしにお母さんがそう訊いてきた。
「うん。昼過ぎに出る」
「帰りは? 遅くなるの?」
「……わかんない」
レタスのサラダにフォークを突き刺しながらうつむくあたしを見て、何を勘違いしたのかお母さんはニヤニヤ笑う。
「じゃあお父さんには、うまく言っておいてあげるわ」
食後のコーヒーを飲みながら、向かいに座るお母さんは楽しそう。
娘の気持ちも知らないで。
でも仕方ない。
こればっかりは、お母さんに相談もできないんだから。
あたしの心惹かれている相手が恭一でなければ、きっと話しただろうけれど。