告白 1&2‐synchronize love‐
戦いに行くわけでもないのに。
あたしは何かに挑むような気持ちで家を出た。
けれどそんなあたしを三上くんは、いつものすまし顔ではなく、とびきり優しい笑顔で迎えてくれるものだから。
危うく、泣きそうになった。
「誕生日、おめでとう」
ヘルメットを外した彼にそう言われ、あたしは自然に笑うことができた。
バイクの後ろに乗って向かった先は、美野里亭。
三上くんは従業員用の駐車場にバイクを停めた。
クリスマスイヴに来た時は、華やかな飾り付けがされていたけれど、今日は飾りらしい飾りはなく、ウェルカムボードが立ててあるだけ。
夜よりもひっそりとしていて、静かに佇んでいるという感じだ。
「行こうか」
「うん」
三上くんが扉を開くと、控え目にベルが鳴る。
すぐ目の前の床に、色鮮やかな光が落ちていた。