告白 1&2‐synchronize love‐
あたしは昔から敵を作りやすい。
お高くとまっているつもりはないが、周りからはそう見られがちだ。
目つき悪いからかな。親にもキツい顔立ちだって言われるし。
でもこれはお父さんに似たからなわけで、文句を言われても困る。
それとも単独行動が多いからか。
でも一人でもわりと平気だし、ユリたちといるのも楽しいけど、一人は気が楽なんだよな…。
しょうがないとあきらめているけど、あたしだってそれなりに傷ついたりもする。
ため息だってつくさ。
生徒玄関で靴をはき替えていると、すぐ横に人影が立つ。
「朝とは別人みたいだね」
三上くんだった。
「鼻歌がため息に変わってるよ」
「うん。ちょっとね」
「目立つっていうのも大変そうだね」
噂を三上くんも耳にしたらしい。
もう男子の耳にも入ってるなんて早いな。
あたしは肩をすくめた。
「目立つのはあたしじゃなくて、コータ先輩だけどね」
「酒井さんも目立つんだよ」