告白 1&2‐synchronize love‐

「久しぶりだねー、優くん! 元気だった?」

「はい。馨さんもおかわりないようで。大学はまだ休みですか?」

「うん、だからお手伝いしてるの。…ええと、こちらの綺麗なコは、もしかして…」


彼女?

馨さんという人があたしに目を向けた。

はっとして頭を下げる。


「はじめまして。酒井美緒です」

「はじめまして~。美野里馨です」

「…美野里?」

「馨さんはこの店のオーナーの…」

「孫娘なの。さてお若いカップルさんたち、お席はどちらに? 二階でいいのかな?」


馨さんは親しげに笑って上へ案内してくれた。

前に来た時と同じ席。

きっと三上くんの指定席なんだろう。

注文をして馨さんがいなくなると、三上くんはほっと息を吐いた。


「うまくいってるようで良かった」

「何のこと?」

「彼女のこと。落合さんと付き合ってるんだ」

「落合さんて…ここの支配人の?」

< 440 / 790 >

この作品をシェア

pagetop