告白 1&2‐synchronize love‐
「あたしが?」
「浮いてるからね」
あれ、これは悪口か?
まさか三上くんに『浮いてる』なんて言われるとは、思ってもみなかった。
どう反応していいのか迷っていると、三上くんはメガネを押し上げながら続ける。
「埋もれない人は、目立って当たり前だろ」
「うも…?」
「カッコイイってことだよ」
…あれ? 今度はほめられた?
「だから敵も多くなるけど、キミに惹かれる人間はそれ以上に多いと思うよ」
最後にそんなことを言って、三上くんは先に帰っていった。
それがクールな彼の、最上級のなぐさめなんだって気づいて、あたしはどうしてか泣きそうな気持ちになった。
人に叩かれるのは慣れているけど、慰められたことがあまりないから。
いつだって、悪口を言われたり嫌がらせをされたりしても、こんなのどうってことないって、一人で意地を張ってやりすごしていたから。
ちょっと、込み上げてくるものがあった。