告白 1&2‐synchronize love‐
ハルカさんに引きずられながら、ミッキーさんはあたしに「ゴメン」と手を合わせてきた。
でもあたしはそんなことより、教えてほしいことがあった。
「待って! アイツは…どこに行ったのっ?」
「…聞いてどうするの。会いに行く気?」
扉の前で振り返ったハルカさんは、皮肉っぽく笑った。
「会わせるワケないじゃん」
バカにするようにあたしを見て、彼は中に戻っていった。
「ゴメンねみんな~。今後のこととかはHPに書くからさ。またライブ、聴きにきてねー」
ヒラヒラとファンに手を振り、最後にあたしを見て、ミッキーさんもライブハウスの中に入っていった。
金属製の扉がゆっくりと閉じられ、体から力が抜ける。
結局、アイツにきちんと会うことが、会って話すことができなかった。
恭一とあたしは、そういう運命なのかもしれない。
長く一緒にいることはできない。
すぐに離ればなれになってしまう、儚い縁。
なんだか、笑ってしまいたい気分だ。