告白 1&2‐synchronize love‐
「ごめん、遅くなって。大丈夫? ケガは?」

「ううん。大丈夫…」

「よかった」


三上くんは道端に停めておいたバイクのエンジンを素早くかけ、あたしにヘルメットをかぶせる。

バイクを寄せてくれて助かった。

まさか彼はここまで考えていたんだろうか。

あたしはシートに乗ってなにげなく後ろを振り返り、ギョッとした。

さっきまで固まっていたファンが、何事か叫んでこっちに走ってくる。


「み、三上くん。追いかけてくる」

「しつこいね。…酒井さん、しっかりつかまってて」


ギュルギュルとタイヤを鳴らし、バイクが急発進する。

パパノファンの横の狭い道路を、彼らの視線をあびながら駆けぬけた。



その時、



激しい排気音の中でも耳に届いた、ファンからのある叫び。

それがより一層、あたしを混乱へと導いていった。










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