告白 1&2‐synchronize love‐
三上くんが黒いメットをかぶる。
「あ、三上くん」
「うん?」
「……おやすみなさい。気をつけてね」
考えていたこととは違う言葉が出てきてしまった。
三上くんは頷いて、軽く手を振った。
「おやすみ。また明日、学校でね」
誕生日おめでとう。
最後にそう言って、三上くんはバイクで夜道を走っていった。
一人になった途端、吹きつける風を冷たいと感じた。
ふらふらと、あたしは家に向かう。
ライブハウスで見た恭一の姿と、去り際に聞こえたファンの叫びが忘れられない。
「あれは、どういう意味だったんだろ…」
彼らは最後、あたしではなくて。
たぶん、三上くんを追いかけていた。
誕生日の夜、謎がまた一つ、プレゼントされた。
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