告白 1&2‐synchronize love‐
始業式で体育館に向かう途中、三上くんが横に並んだ。
「昨日はあれから、ご両親に怒られたりしなかった?」
「怒られるって…なんで?」
「誕生日にこんな時間まで帰ってこないで、どこの男にたぶらかされたんだ…とか」
三上くんの例えを、お父さんが言っているところを想像したら、笑ってしまう。
「全然遅くならなかったし、何も言われなかったよ」
「なら良かった」
優等生は爽やかに微笑んで、先に行った。
いつもと変わらない三上くん。
あたしの不安定な心なんか、お見通しのはずなのに。
それでも彼はあたしの為に、変わらずに接してくれる。
いつまであたしは、彼の優しさに甘えていれば気がすむんだろう。
体育館に入ると、クラスの列の後ろで、友だちと談笑しているユウナ先輩と目が合った。
「美緒!」