告白 1&2‐synchronize love‐
すぐさま駆け寄ってきた先輩は、笑顔で「誕生日おめでとう」と言ってくれた。
「先輩、あたしの誕生日知ってたの?」
「あー、うん。あたしってゆーかコータ先輩が知ってたの。昨日の帰り、教えてくれたんだ」
「コータ先輩が…」
三年生の列を見ると、頭が二つ分くらい飛び出た葛城先輩のよこに、キラキラとまぶしい笑顔のコータ先輩がいた。
こっちに気づいて、手を小さく上げてくれる。
「美緒のチェックは、かなりしてたみたいだよー」
ニヤニヤ笑うユウナ先輩は、すごいなと思った。
あたしが言うのもなんだけど、やきもちを焼いたりしないんだろうか。
「急だったから何も用意できなかったけど、ちゃんとするからね」
「え? そんな、いいですよ! 先輩にはいつもよくしてもらってるし…」
「いいからさせてよ。あたしアンタのこと、妹みたいに思ってんだから」
迷惑かもしれないけどと言われ、あたしは勢いよく首を振った。
迷惑なわけがない。
彼女の言葉はすごくうれしかった。