告白 1&2‐synchronize love‐
あたしは首をひねった。
「まあ、そうかもしれないけど」
「かも、じゃなくてそうなんだよ。世の中にはさ、つまんないこともしんどいことも、最低だって思うよーなこともいっぱいあるけどさぁ」
深田恭一がめずらしくまともなことを言っている。
おそろしく不気味だ。
「でもさ、だからこそ楽しめるときはとことん楽しまないとね」
毎日楽しんでいるだろうハイテンション男は、歌うようにそう言った。
「人生は一度きりなんだよ美緒ちゃん。長い短いの差はあるけど、みんな一度きり」
「…あたりまえじゃん」
「だからさ美緒ちゃん。笑ってなきゃ損だよ」
柵から降りて、深田恭一はあたしの頭をなでた。
学校の前でしたように、優しくなぐさめるように。
「キミが笑えないなら、俺が笑わせてあげるから」
その言葉は、信じられないくらいあたしの心の奥深くまでしみこんだ。
はじめて、深田恭一をうらやましいと思った。