告白 1&2‐synchronize love‐
彼女の問いに簡単に答えられたら、あたしは夜を安らかに過ごせるだろう。
でも、答えられるわけがないんだ。
「…あたしの彼氏は、三上くんです」
「美緒。……あのさ、美緒。あたしが前に、中学時代の話をしたの、覚えてる?」
「中学…。コータ先輩に告白した話?」
それなら二度目に会った時に聞いていた。
失恋したコータ先輩を見ていたら、つい好きだと言ってしまったユウナ先輩。
その時彼女には、同じバスケ部に彼氏がいて。
それが原因でずっと、コータ先輩と疎遠になってたという話。
「あたしさ…後悔してるんだ」
ユウナ先輩はコートのラインを見下ろして、ぽつりと呟いた。
「いまでもずっと、後悔してるの。あの時あたしは、たくさんの人を傷つけたから」
後悔してる。
彼女の沈んだ声に、その言葉は強くにじんでいた。
遠い目にもそれは、色濃く映っていた。