告白 1&2‐synchronize love‐
「中学の時コータ先輩が付き合ってたのは、先輩よりひとつ年上のすごい綺麗な人で、バスケ部のマネだった。つまりあたしも一年だけお世話になった人なんだけど」
「コータ先輩、年上の人と付き合ってたんだ…」
ちょっと意外だと思った。
「そう。とにかくお似合いでさ。あたしはコータ先輩がずっと好きだったけど、奪いとろうなんて考えもしなかった。二人を見て、素敵なカップルだって憧れてただけ」
懐かしそうに言って、ユウナ先輩は少しだけ笑った。
「でも彼女が卒業してからそういうわけにもいかなくなった。先輩が彼女と一緒にいるとこを見なくなるとさ、好きって気持ちがどんどん大きくなっていったの。彼女に気をつかって、コータ先輩を見つめたり、話しかけたりするのを控えてたのが、なくなったからかな」
彼女とは別れたわけじゃなく、ただ学校が別になっただけなのにね。
過去の話なのに、ユウナ先輩のつぶやきは、現在のことを言っているように聞こえる。
「ほら、コータ先輩って後輩に優しいってゆーか、面倒見いいからさ。あたしバカだから、優しくされるたびに好きって言っちゃいそうになって。抑えるのが大変だったな」