告白 1&2‐synchronize love‐
けれどそれより…そのバスケ部の人に、三上くんが重なった。
彼も前に、同じようなことをあたしに言っていた。
利用してくれてもいいのに、って。
「悩んだけど結局、あたしはそいつの言葉に甘えて付き合うことにしたの。いい奴なのはわかってたし。面白くて、一緒にいるとコータ先輩を忘れられた。でも…」
ユウナ先輩は一度口を閉じ、それから小さなため息をついた。
「ダメだった。コータ先輩を前にすると、やっぱり好きでたまらなくて。そんな状態のまましばらくして、コータ先輩は彼女と別れてさ。そこで落ちこんでる先輩を見てつい…」
好きだと、告白してしまったんだ。
人の過去の話なのに、あたしの胸はズキンと痛んだ。
まるで、自分のことのように感じて。
自分のことのように…?
「あたしはそいつやコータ先輩だけじゃなくて、他にもたくさんの人を傷つけたの。自分が失恋したことより、そっちの方がつらかった。だから美緒…、あんたのことが心配なんだよ」
両肩を先輩の手に包まれて、あたしは泣きだしたい気持ちになった。
でも、泣けない。
泣いたらあたしは、今の自分を否定することになる。