告白 1&2‐synchronize love‐
それにヒカルを付き合わせるのは気が引ける。
「本当に大丈夫だから」
「やめてよ~。遠慮なんてされたら、泣いちゃうよ?」
いたずらっぽく言うヒカルに背を押され、あたしはライブハウスの扉を開いた。
廊下には電気がついているけれど、しんと静まり返っていて人の気配がない。
「すいませ~ん!」
廊下に響くようにヒカルが叫んだけれど、反応はなかった。
仕方ないので勝手に進むことにした。
見つかったら、正直に話せばいい。
「あ…開いてる」
昨日は三上くんが開いたステージへのドア。
今日は自分で開き、中に入る。
そこには暗闇の中、無人のステージがぽっかりと浮かんでいた。