告白 1&2‐synchronize love‐

ごめんなさいと、心の中で呟いた時、

突然天井の照明が一斉について、その眩しさに目がくらんだ。

背後で扉が開く音がして、


「誰だっ!?」


野太い男の声がした。

振りかえると長いドレットヘアーの、三十半ばくらいの男の人が立っていて。

あたしとヒカルを交互に睨んだ。


「何をやってる?」

「すみません勝手に。呼んでも返事がなかったので。あの…あたし昨日、ここでネックレスを落としたみたいなんです。届いてませんか?」


男の人は目をしばたかせ、短く息を吐いた。

ヒカルがあたしの隣りに来て、そっと耳打ちしてくる。


「何かされそうになったら逃げようね~」

「何かって…」


危うく笑いそうになってしまった。

ヒカルは人を和ませるのがうまい。


「昨日のパパノのライブか。あの騒ぎの最中に落とした?」


優しくドレットに訊かれ、あたしは頷いた。

そしてひとつ気付く。

この人がここの関係者なら、パパノエルのことを詳しく知ってるんじゃないだろうか。

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