告白 1&2‐synchronize love‐
ミッキーさんは黒いケータイをダウンのポケットから出した。
「番号交換しとこうか。メアドでもいいけど。もし見つかったら知らせるよ」
「あー。そんなコト言って、またファンの子に手を出す気だな幹生くん」
ドレッドがやれやれと頭を振る。
やっぱりそうか。
「ハルカくんに怒られるぞ」
「アイツには秘密にしといてよ」
細い目をさらに細くして、ミッキーさんが笑う。
あたしは少し迷ったけれど、ケータイを出した。
ミッキーさんが信用できる人なのかどうかはわからない。
でもネックレスはどんなことをしても見つけたいし。
それに彼は恭一のバンドのメンバーだ。
不確かなアイツとの繋がりが、少しだけ確実なものへと近づくかもしれない。
「番号とメアド、どっちも教えてください」
「もちろん、喜んで」
あたしのケータイに、ミッキーさんの名前が入力された。
これはすごく、大切な意味を持つ。