告白 1&2‐synchronize love‐
最後の選択
その後帰りまで担任が見つからなくて。
三上くんからの連絡もなくて、あたしは落ち着けずにずっとソワソワしていた。
ようやくHRに現れた担任をつかまえて、何があったのか訊けば、
「ご兄弟が病院に運ばれたそうだ」
こんな答えが返ってきて驚いた。
「お兄さんが!? 何があったんですか?」
「詳しいことは聞いてない。病院行くか?」
担任は病院の名前を教えてくれて、あたしはそのまま教室を飛び出した。
三上くんの焦っていた顔を思い出すと、じっとしてはいられなくて。
生徒玄関へと走っている途中、ユウナ先輩に会った。
「どうしたの美緒。そんな急いで」
「先輩! あたし……っ!」
ユウナ先輩が優しくあたしの肩をつかむ。
助けてと、言いたかった。
「あたしやっぱりわからないよ……好きなんだもんっ」
「美緒っ?」
声をしぼり出すように言って、あたしはまた駆け出した。
早く、行かなくちゃ。
それだけを考えて。