告白 1&2‐synchronize love‐
紙みたいな顔色の三上くんは、深く息を吐いた。
唇が、震えていた。
「来てくれたんだ」
「うん。……お兄さんの容態は?」
「いま父さんが説明を受けに行ってる」
口調はいつもの彼と変わらず、落ち着いていたけれど。
眼鏡の奥の瞳には、動揺が色濃く出ていた。
「詳しくはわからないけど、バイクに乗っていて事故に合ったらしい」
「車と接触したの?」
「わからない。ただ…さっきまで警察が来てたよ」
三上くんが、お兄さんのお友だちらしき人たちの方をチラリと見る。
事故というより、事件なのかもしれない。
あたしはひどく冷たくなっている彼の手を、強く握った。
「…ありがとう」
三上くんがかすれた声で言って、また顔を伏せる。
こんな時なのに、あたしはちょっと感動して、泣きそうになった。
初めてだったから。
あたしは初めて、三上くんの彼女らしい彼女に、なれている気がした。