告白 1&2‐synchronize love‐
いつも支えてもらってばかりで、
優しさをもらうばかりで、何も返せていなかったから。
不謹慎だぞと自分を叱咤して、ギュッと唇を噛んで彼に寄りそった。
こんなことで彼女ってことを意識するなんてって、自分でも思う。
でもしょうがないよ。
だって、こんな三上くんをあたしは、初めて見るんだから。
せめて彼の手が、少しでも温まるように。
そう願いながら、彼の手を握った。
静かな廊下で、一緒にうつむいて。
それからしばらくして、廊下の奥から黒いパンツに白衣姿の、眼鏡をかけた男の人が現れた。
30代前半くらいの、ほっそりとした色白の男性はぼんやりとした顔でこっちを見てくる。
きっとお兄さんの担当医だ。
そう思って三上くんの手をくいと引く。
彼はそれでふと顔を上げ、すぐに立ち上がった。
「父さん」
「……父さん?」
びっくりして、あたしも思わず立ち上がった。