告白 1&2‐synchronize love‐

三上くんはお父さんの姿が見えなくなった後、力なくベンチに腰を戻した。

そしてポツリと呟く。


「…あんなに焦ってる父さん、はじめて見たな」


あれで!?

という声は寸でのところで飲みこんで、あたしも横に座る。

そしてまた、きつく握りこまれた彼のこぶしを手でそっと包んだ。

立ち尽くしていた男の人たちはまた小声で話し合って、作業服の人と女性を残して去っていった。

みんな殺気立った顔をしていたのは、気のせいだろうか。

作業服の人は女の人の肩を抱きしめながら、薄く笑った。

おかしくてじゃ、きっとない。

男の人の声はとても、

関係の薄いあたしが泣きたくなるくらい、悲しげだった。


「ったくよォ。コイツは何回死にかけりゃ、気が済むんだろうなぁ……」


そんな言葉に、

答える人間はいなかった。






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