告白 1&2‐synchronize love‐




朝は晴れていたのに、放課後になると空には、灰色の雲が厚くかかっていた。

今日はバイトも休みだし、いれるだけ彼のそばにいよう。

お母さんに少し遅くなるとメールを入れてから、あたしは学校を出た。

雪か雨でも降りそう。

冷たい風にむき出しの膝を叩かれ、体が震えた時。

学校から数十メートル離れたところに、黒い車が停まっているのが見えた。


「あの車……」


磨き上げられたフルスモークのベンツ。

あたしが近づくと、その後部座席のドアが開いた。

出てきたのはやっぱり、性別を超越した美貌の持ち主だった。

銀色の長い髪が北風になびき、隠れていたブルーグレイの瞳があたしを真っ直ぐにとらえた。


「どーも」


この人はどうしてこうも、あたしを冷めた表情で見てくるのだろう。

そんなの決まってるか。

嫌いだからだ。

あたしも負けじとハルカさんを睨みつけ、つめ寄った。

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