告白 1&2‐synchronize love‐
学校が終わって急いで病院に行くと、いつものベンチには三上くんと、あの若すぎるお父さんの姿しかなかった。
「三上くん」
声をかけると、似ていない親子は同時にあたしを見た。
お父さんの方は軽く会釈してすぐに視線をそらす。
「酒井さん」
「お兄さん、目を覚ましたって?」
「うん、一度ね。いまはまた眠ってるよ」
ガラスの向こうに目をやる三上くんは、いつもの三上くんだった。
落ち着いていて、穏やかで、凪いだ湖面みたいに静かな彼の様子に、ほっとした。
「良かった…。もう、大丈夫なんだよね?」
「いや、まだ安心はできない状態なんだ。もう一度手術があって、それが終わって容態が安定したら、ICUから出られるだろうってさ」
「そうなんだ。…あの人は、今日は来てないの?」
三上くんは首を傾げて、それから思いついたように頷いた。