告白 1&2‐synchronize love‐

彼氏のお兄さんが重体だからバイトを休んで彼氏のそばにいる、っていうのはやりすぎな気もするけど。

かといって彼氏を放っておいて、いつもと変わらずバイトに行くというのも気が引ける。

三上くんのあの不安定な状態が続いていたら、バイトを休むか辞めるかしていたかもしれない。

でももう彼も落ち着いたみたいだし。

それなら気をつかわせないよう、普段通りにしてるのがいいのかな。


「明日からは学校に行くから」

「ほんと?」

「うん。父さんと母さんが、交互に休み取ってくれるらしいから」


三上くんの言葉に、ぼーっとガラスの向こうを見ていたお父さんが、こっちを向いた。


「僕は研究があるのに…」


と、妙に子どもじみた言い方をするお父さん。

まだ学生って言われても信じてしまうような外見で、本当に三上くんたちの父親なんだろうか。

お兄さんのような大きな息子がいるような年齢には、どうしても見えない。

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