告白 1&2‐synchronize love‐

「例えば…新しいメンバーが入るとか、誰か脱退するとか、活動休止するとか、解散するとか……」

「何それっ! そんな話になってんの!?」


ユウナ先輩は目を見開いて、あたしの肩をつかんだ。

慌てて首を振る。


「そ、そうじゃないけど。ほら、前のライブで色々あって、デビューの話とかどうなったかなって…」

「あー、全然わかんない。昨日もホムペ見たけど、何も書いてなかったし」

「あたしも見た…」


インディーズバンド、パパノエルのホームページは至ってシンプルなものだった。

これまでの活動記録に、出したCDの説明、リーダーであるミッキーさんのブログ。

メンバー紹介には名前と担当と年齢と血液型しか載っていなくて、顔写真もなく。

謎の多いバンドだと思った。

やっぱりヴォーカルは空いていて、ギターは『エイジ』という名前になっていた。

恭一がエイジという名前でやっているなら、アイツが留学すればギターもいなくなる。

< 617 / 790 >

この作品をシェア

pagetop