告白 1&2‐synchronize love‐
「コータ先輩、きっとたくさんチョコもらいますよね。ユウナ先輩はやきもちやかないの?」
「いまさらだよ。中学の時もすごかったし」
「ああ、やっぱり」
「でも先輩、彼女いる時は受け取らなかった。机の中とか靴箱とかのチョコは仕方なく持って帰ってたけど」
それは泣いた女のコも多いだろうな。
でも、そっか。
『俺は好きなコだけに、優しくする男だよ』
前にコータ先輩、そんなこと言ってたっけ。
じゃあきっと今年のバレンタインは、一個しか受け取らないんだろうな。
「がんばってね、先輩」
「うん、美緒もね。…エイジには、あげるの?」
「…あのさ、先輩。パパノエルの曲って、全部エイジが作ってるの?」
「そうだよ。なに急に。あ、でも………」
あたしはアイツのことを何も知らない。
謎は増えていくばかりで、距離はどんどん遠のいていく。
けど…
それも仕方ないんじゃないだろうか。
最近そう思えていた。