告白 1&2‐synchronize love‐
「え。ヒカルもチョコ作るの?」
コンビニのアルバイトスタッフが増えて、珍しくバイト休みが重なった日。
あたしはヒカルと久しぶりにカラオケに来た。
お互いカラオケ好きというわけじゃないけど、ストレスが溜まった時はよくふたりで来たりする。
歌うというより叫んでいれば、なんとなくすっきりするから。
「義理だよ義理~。ジャンケンで負けて約束させられちゃってさ。ついでだからクラスメートとか先生にもひとくちチョコ作ろうかなあって」
それって、また狙われてるんじゃないのか。
押しに弱い彼女だから、心配になった。
「義理、ねぇ」
「美緒にも作ってあげる~! 美緒のは義理じゃないよ? 特別なのにするから!」
曲選びをしながらヒカルは可愛らしく笑う。
あたしが男だったならイチコロの笑顔。