告白 1&2‐synchronize love‐
手の中でクシャクシャになってしまったチケットを、恭一の顔にベシッと押し付ける。
「アンタこそヒマなんでしょ? コレに付き合いなさいよ」
「だからヒマじゃなくて逃げてるん………何コレ?」
恭一はチケットを見て「おおっ」と目を輝かせた。
「この映画、俺まだ観てなかったんだよね~。どしたのコレ」
「もらったの。今日までだから使っちゃわないといけないんだけど…」
「えっマジで!? そりゃ行かなきゃもったいないね! え、あ、もしかして、俺を誘ってくれてんの?」
たれ目が更に輝く。
そんなに嬉しそうな顔されると、なんか…ダメだ、恥ずかしくなってくる。
「別にアンタじゃなきゃいけなかったワケじゃないよ。ただ急だったから、誰でも良かったってゆーか…」
「あ、ヤバっ!!」
「は? ヤバ…?」
何を急にって、ヘラ顔を見上げたら、
恭一は青い顔であたしの後ろを見ていた。