告白 1&2‐synchronize love‐
日が落ちて薄暗くなった中、もと来た道を気付いたら歩いてた。
カップルの姿が目立つ中、駅に向かうあたしは一人。
さみしいな。
心が、空っぽになったみたいで。
大切にしていた何かが、煙りみたいに消えてしまった。
「酒井さん」
いつの間にかA駅の前まで来ていて。
中に入ろうとしたあたしを、静かな声が呼び止めた。
なんで…
「なんでいるの……」
顔を上げられないでいると、両頬を包まれ上を向かされる。
悲しそうな目と視線がぶつかった。
どうしてあなたまで、そんなつらそうな顔をするの?
「…帰るわけないよ」
ぐちゃぐちゃに濡れた顔を、あたしは目の前の胸に押し付けた。
「酒井さんが彼と一緒なら、それで良かったんだ。…けど、ひとりで戻ってきたら、誰がキミをなぐさめるのさ」
三上くんはどこまでも優しく呟いて、
あたしの涙を受けとめてくれた。
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