告白 1&2‐synchronize love‐
これはユリが鋭いのか、それともあたしの態度がわかりやすいのか。
くるんと上向きのまつげをパサパサさせるユリは、興味津々て感じで三上くんを見る。
「ユリ、化粧薄くなったよね」
「…ちょっとォ。はぐらかさないでよ」
「今のほうがいいよ。可愛い」
ユリはヒカルみたいな美少女って感じじゃないけど、すっぴんが素朴な癒し系な雰囲気であたしは好きだ。
去年までの化粧の厚塗りをやめて正解。
「そんな変わってないし」
「嘘だね。絶対なんかあったでしょ。この間の本命チョコは誰にあげたのさ」
「義理だって言ったじゃんっ」
ユリは顔を真っ赤にして、窓際に逃げていった。
それにほっとして、あたしはため息をつく。
三上くんとのことをいまつっこまれるのは、ちょっとつらい。
何かあったのかって聞かれても、うまく答えられそうにないから。
一週間前のバレンタインから少し、
あたしは三上くんと距離を置いている。