告白 1&2‐synchronize love‐


二人で住んでるのかな。

二人暮らしにしては立派な部屋。

貧乏学生とか言ってたくせに。

でも彼女、年上っぽいから社会人で、アイツはヒモみたいなものなのかも。

家族は何て言ってるんだか。

なんて、

待っている間、あたしはそうやって想像を膨らませて、この後待っているだろう真実に備えた。

でもあの彼女以上に、あたしに衝撃を与えるものなんてあるんだろうか。

ダメだ。

まだテレビ画面を見ているような感覚から抜け出せない。

現実感が、まるで戻ってこない。


「はい。ミルクと砂糖、好きなだけ使ってね」


静かに言って、恭一がテーブルにコーヒーカップをそっと置いた。

わざわざクリーマーにミルクを入れて。

あたしがカフェオレ好きだから、だよね?

こうやって、前と変わらない優しさを見せられたら、



あたしは何かを期待してしまいそうになる。

< 675 / 790 >

この作品をシェア

pagetop