告白 1&2‐synchronize love‐
とうとう、真実にたどり着いた。
そう思った途端に震え出した両手を、ギュッと祈るみたいに握り合わせる。
きつく歯を噛みしめてないと、カチカチ音を立ててしまいそうだった。
動揺なんてしてない。
あたしはいま、冷静に話を聞いてる。
そう自分に言い聞かせた。
「美緒ちゃんも薄々気づいていたかもしれないけどね。それでもせめて曖昧なままで終わらせたかったんだよ…」
「……だから、留学なんて? あ、あんな、手紙までよこして…っ」
どうしても震えてしまう声。
すぐにバレそうな嘘をついた理由を聞こうとしたけど、続けられなかった。
でも恭一は……
いや、矢沢エイジは、あたしの考えを読んだみたいに答えた。
「あの手紙が……嘘じゃないからさ」
矢沢エイジはそばにあったペンとメモ帳を取って、そこにサラサラと字を書いた。
かかれた文字は、『深田恭一』。
その字は、あの手紙の綺麗な字とは似ても似つかないものだった。